「入力を間違えていた。早く伝えなきゃ……」
ミスに気づいた瞬間、上司の顔が浮かんで、声をかける手前で止まってしまう。
怒られるかもしれない。説明がまとまらない。そんなふうに、報告までの時間が苦しくなることはありませんか。
HSPさんの中にも、心当たりがある方がいるかもしれません。今日は、報告する怖さにも目を向けながら、ミスがわかったあとの最初の一言を、一緒に考えてみましょう🌿
1.「見限られてしまうかも」と、報告が怖くなる気持ち
ミスを報告する怖さには、怒られることだけでなく、「これから自分がどう見られるのだろう」という不安も重なっているのかもしれません。
「使えないやつだと思われてしまうんじゃないか」
「もう、一緒に仕事をしたくないと思われるんじゃないか」
僕自身も、仕事のミスを報告するときに、そんな想像が強く膨らんでしまった経験があります。
ミスを伝える前から、相手に見限られてしまうような気がして、報告することそのものが怖くなっていました。
だから、「早く報告すればいい」と頭ではわかっていても、簡単には言葉が出てこない気持ちもあると思います。
同じようにためらってしまう方がいたら、まずは、その怖さまで責めなくて大丈夫だとお伝えしたいです。
相手がどう受け止めるかは、伝える前にはわかりません。「きっと見限られる」と想像してしまっても、それがすでに決まったことだと思わなくて大丈夫です。
不安がすっかり消えてから話そうとすると、最初の一言がますます遠くなることもあるかもしれません。
そんなときは、怖さを抱えたままでも言える、短い言葉を用意してみませんか。
「ミスに気づいたので、報告と相談をさせてください」
まずはこの一言から。そのあとに伝えたいことを、次の三つに分けてみましょう🌱
2.事実と影響と相談を一つずつ伝える
話し始める言葉が出ないときは、手元に短いメモを置いてもかまいません。
・事実:何を、いつ、どう間違えたか
・影響:どこまで確認できているか
・相談:次に何を判断してほしいか
例えばこのように伝えてみてはどうでしょうか。
「先ほど共有した集計表に、入力ミスがありました。申し訳ありません。現時点で、件数が一か所違うことを確認しています。ほかの箇所への影響は未確認です。修正と、共有先への連絡の進め方を相談させてください」
数字や範囲がまだわからないなら、「確認中です」と添えます。「たぶん大丈夫です」と埋めなくてもよいのです。
謝罪を伝えたら、相手が対応を考えられる情報へ進みましょう。長い説明になりそうなら、まず発生したことから伝えます。
3.原因は決めつけず次の動きを確認する
報告の場で理由を聞かれると、何か答えなければと焦るかもしれません。
まだ確かめていないなら、例えばこのように伝えてみてはどうでしょうか。
「原因はまだ確認できていません。入力した内容と元の資料を確認します」
憶測で原因を決めたり、誰かのせいだと言い切ったりせず、確認できた経緯を伝えます。
そのうえで、誰が何をするか、次はいつ報告するかを確かめます。職場の指示に従い、自分の判断で記録を消したり、関係者へ連絡したりする前に、対応方法を相談しましょう。
4.ミスの事実と自分の価値を分けて考える
「入力を一か所間違えた」から、「自分は何をしてもだめだ」まで広げると、そのあとの対応も苦しくなってしまいます。
振り返るときは、作業のどこで間違いが起きたか、次にどんな確認が必要かに目を向けてみませんか。自分の人格まで否定する言葉を、報告に加えなくて大丈夫です。
怒鳴られる、人格を傷つける言葉を言われるなど、報告そのものが怖くなる状況なら、一人で抱えず、別の上司や人事、職場の相談窓口に相談してください。
職場の悩みを話せる外部の窓口として、厚生労働省の「こころの耳」もあります。利用方法や相談できる内容は、公式ページで確認できます。
5.今日はひとつだけ
手元のメモに「事実・影響・相談」と書いておきませんか。
いざというときは、わかっているところから言葉にする。うまく話すことに気を取られたら、その三つへ戻ってみてください。
ミスに気づいたあとの一歩を、必要な人と一緒に考えていきましょう。