「では、どう思いますか?」
自分に話が振られた瞬間、さっきまで頭にあった言葉が出てこない。
急いで答えようとするほど、何から話せばいいのかわからなくなる。周りを待たせている気がして、ますます焦ってしまう。
会議が終わってからなら考えがまとまるのに、その場ではうまく伝えられない。そんな自分に、がっかりすることもあるかもしれません。
HSPさんの中にも、この場面に心当たりがある方はいませんか。
僕自身、前の職場で自分の意見を求められたとき、みんなの視線が一気に自分へ集中したように感じたことがあります。
その瞬間、頭が真っ白になって、何も答えられなくなってしまいました。
沈黙が続いたあと、上司から「もういいです」と言われ、その場は終わりました。僕は、答えられなかった自分をすごく責めてしまいました。
同じような経験をして、自分を責めている方もいるかもしれません。この記事を通して、その気持ちが少しでも軽くなり、次に意見を求められたときに答えやすくなる工夫を、一つでも届けられたら嬉しいです。
その場ですぐに言葉にならなかったことだけで、自分の考えに価値がないと決めなくて大丈夫です。
今日は、すらすら話せるようになることを目標にせず、「考えてから伝えるための小さな余裕」をつくる方法を、一緒に整理してみましょう🌿
こんな方へ
・急に意見を求められると、焦って言葉が出なくなる
・間違えないように考えるうち、発言のタイミングを逃してしまう
・会議のあとに、自分の発言を何度も振り返って疲れる
この記事でわかること
・すぐに答えられないときの、短い返し方
・会議前に用意する「三つのメモ」
・その場で言い切れなかった内容を補う方法
1.「少し考えたい」を、最初の一言にしてみる
突然聞かれたとき、最初から完成した答えを出そうとすると、負担が大きく感じられるかもしれません。
そんなときは、答えそのものより先に「考える時間がほしい」と伝える言葉を用意してみませんか。
「少し整理してから、お答えしてもよいですか?」
「メモを確認してもよいですか?」
何について答えればよいのか迷っているなら、範囲を確かめる方法もあります。
「進め方についての意見、ということでよいですか?」
ただ黙っていると、自分の中でも焦りが膨らむことがあります。考えている途中だと一言伝えることを、自分を助ける選択肢にしてみてください。
もちろん、会議によっては時間が限られています。「少し待ってほしい」がいつも通るとは限りません。その場の進行に合わせて、使いやすい言葉を選べば十分です。
覚えておきたいこと
最初の一言は、結論でなくても大丈夫。「確認したい」「少し考えたい」も、話し始めるための言葉になります。
2.会議前は、三つだけメモしておく
準備をしようと思うと、あらゆる質問を想像して疲れてしまうこともありますよね。
まずは、わかっている議題について、次の三つを一行ずつ書くくらいからでどうでしょうか。
① 今、わかっていること
② 気になっていること
③ 確認したいこと
たとえば、イベントの準備について話す会議なら、こんなメモです。これは架空の場面です。
① 配布資料の原稿はできている
② 印刷の担当が決まっていない
③ 誰が、いつまでに印刷するか確認したい
立派な提案を用意しなくても、このメモがあれば「担当を確認したいです」と伝える出発点になります。
事前に議題がわからない場合は、可能であれば「先に議題だけ教えていただけると、準備しやすいです」と相談してみる方法もあります。
準備のために毎回長い時間を使う必要はありません。書ける範囲だけで大丈夫です。
3.全部まとまる前でも、一部分から伝えられる
「理由も、例も、反対意見への答えも考えてから話そう」
そうしているうちに、話題が次へ進んでしまうことはありませんか。
全部を一度に伝えようとせず、今言える一部分に絞ってみるのも一つです。
「一つ気になっているのは、締め切りです」
「賛成です。担当だけ確認したいです」
「今の時点では、A案が進めやすいと考えています」
ただし、数字や未確認の事実は、無理にその場で答えなくて大丈夫です。
「その数字は確認が必要なので、今は正確にお答えできません」
と区別して伝えることも、仕事を進めるうえで大切にしたい対応です。
短く話すことと、いい加減に話すことは同じではありません。自分が確認できている範囲を、少しずつ届けていきましょう。
4.あとから補足するときは、期限を確認する
会議が終わってから、伝えたいことが整理できる場合もあります。
まだ判断に間に合う内容なら、こんなふうに確認してみてもよさそうです。
「先ほどの件、一点補足したいことがあります。今日の午後にメールでお送りしてもよいですか?」
確認が必要な回答を持ち帰るときも、「いつまでに必要か」を聞いておくと、その後の動きを決めやすくなります。
一方で、会議のたびにすべての発言を直す必要はありません。判断に関わる誤りや、相手が必要としている情報を優先してみてください。
また、人前で責められる、発言を繰り返し遮られるといった場面があるなら、自分の話し方だけで何とかしようと背負い込まなくて大丈夫です。信頼できる人に、その場で起きていることを相談する選択肢もあります。
5.今日はひとつだけ 🌿
次の会議に持っていくメモの端に、
「少し整理してから、お答えしてもよいですか?」
と一行だけ書いてみませんか。
実際に使えなかった日も、失敗と決めなくて大丈夫です。「こんな言い方もある」と思い出せることから、少しずつで。
自分の言葉を大切にしながら、伝えられる形を探していけたらいいですね。
この記事について
ここで紹介した言葉は、職場で試せる工夫の提案です。すぐに答えにくい理由をHSPだけに結びつけるものではなく、すべての職場で同じ方法が使えるとは限りません。