「今の働き方を、このまま続けていいのかな」
「資格を取ってみたいけれど、受講料が気になる…」
職場の人間関係や周りの刺激に疲れて、これからの働き方を考えている方もいるかもしれません。そんなとき、新しく学ぶための費用は、気になることの一つですよね。
今回は、資格取得や学び直しを考えるときに知っておきたい「専門実践教育訓練給付金」を紹介します。
僕自身も、この制度を利用してキャリアコンサルタントの資格を取りました。現在は、対象となる受講費用の合計70%まで給付を受けています。
制度のポイントと僕の経験を、順番にお伝えしますね。
1 僕はキャリアコンサルタントの資格取得に利用しました
僕は2024年12月に申し込み、翌年1月から講座を受けました。
その後、基本の50%と追加の20%を受け取り、合計70%の給付を受けています。
この制度には、条件を満たすと合計80%まで給付される仕組みもあります。
ただ、僕が受け取っているのは、今のところ70%までです。
残りの10%を受け取れるかは、別の条件を確認する必要があります。
これから受講を考える方も、「最大でいくら戻るか」と「自分が実際に受け取れる額」を分けて確認しておくと、費用の見通しを立てやすくなると思います。
2 在職中でも利用できる可能性があります
専門実践教育訓練給付金は、厚生労働大臣が指定した講座で学ぶ際に、受講費用の一部が支給される雇用保険の制度です。
教育訓練給付金には、「一般教育訓練給付金」「特定一般教育訓練給付金」「専門実践教育訓練給付金」の3種類があります。
対象となる講座や給付率、申請の条件はそれぞれ異なります。
今回紹介するのは、僕が利用した専門実践教育訓練給付金です。
気になる講座が専門実践の対象外でも、他の区分で指定されている場合があります。
まずは講座の指定区分を確認してみてくださいね。
働いている方も、条件を満たせば対象になります。会社を辞めることが、利用の前提ではありません。
在職中の場合は、受講開始時に雇用保険に加入していることに加え、支給要件期間が原則3年以上あることなどが必要です。
教育訓練給付金を初めて受ける場合は、2年以上が目安になります。
過去に受け取ったことがある方には、再受給の条件もあります。
また、資格を目指す講座なら何でも対象になるわけではありません。同じ資格でも、学校やコース、受講開始時期によって指定の状況が異なるため、受けたい講座を個別に確認しましょう。
HSPであること自体が、給付の条件になる制度ではありません。自分が対象になるかは、雇用保険の加入歴や講座などをもとに、ハローワークで確認します。
参考:厚生労働省:専門実践教育訓練給付金Q&A / 指定講座検索システム
3 「最大80%」には段階ごとの条件があります
給付率は、条件に応じて次のように変わります。
【基本の給付】対象経費の50%
年間上限は40万円。受講中は原則6か月ごとに申請します。
【資格取得等・雇用の条件を満たすと】合計70%
年間上限は56万円。
原則として講座修了後1年以内に目標の資格取得等と、雇用保険の被保険者としての雇用などの条件を満たすと、基本分との差額が追加されます。
在職したまま資格を取った場合も、対象になり得ます。
【さらに賃金上昇の条件を満たすと】合計80%
年間上限は64万円。
70%までの要件を満たしたうえで、受講前と比べて修了後の賃金が5%以上上がるなどの条件があります。
対象は、2024年10月1日以降に受講を開始した方です。
50%、70%、80%を、それぞれ別々に受け取れるわけではありません。基本の50%に、条件に応じた20%、さらに10%が加わる仕組みです。
賃金の比較には所定の計算方法があり、事業主による証明なども必要です。「給料が少し上がったから対象」と自己判断せず、確認してくださいね。
なお、対象経費は、本人が支払った入学料や受講料です。
受験料、交通費、パソコン代などは含まれません。
給付は後から受けるため、受講時の支払い方法や手元に必要なお金も確認しておきましょう。
参考:厚生労働省:教育訓練給付金 / 賃金が5%以上上昇した場合のご案内(PDF)
4 申し込む前に知っておきたい手続き
大切なのは、受講前から準備することです。
① 希望する講座が指定講座か、自分に受給資格があるかを確認する
② ジョブ・カードを準備し、訓練前キャリアコンサルティングを受ける
③ 原則、受講開始日の2週間前までにハローワークで受給資格確認をする
④ 受講後、時期に合わせて支給申請をする
ジョブ・カードは、これまでの経験や、今後の働き方・学びたいことを整理するためのものです。訓練前キャリアコンサルティングでは、その内容をもとに相談します。
受給資格の確認を済ませても、その後の支給申請は別に必要です。基本分の申請は原則として6か月ごとの期間終了後1か月以内、最後の期間は講座修了日の翌日から1か月以内となります。
資格取得等による追加分と、賃金上昇による追加分では、申請する時期も異なります。自分の受講日程に合わせて、窓口で確認した期限をメモしておくと安心です。
似た名前の「教育訓練支援給付金」は、失業状態などの条件がある別の生活支援です。今回紹介している受講費用の給付と、混同しないようにしましょう。
参考:厚生労働省:手続の流れ / ハローワーク:教育訓練給付金
5 まずは、自分に使える制度か調べるところから
働き方を変えたいと思っても、すぐに転職や資格取得を決めるのは難しいこともありますよね。
そんなときは、「気になっている講座が対象か調べてみる」「ハローワークに相談してみる」という小さな一歩からでも大丈夫です。
給付金が使えるかに加えて、今の体調や生活の中で学ぶ時間を持てそうか、その学びをどんな仕事につなげたいかも、一緒に考えてみてください。
資格を取ることだけが、働き方を変える方法ではありません。自分に合う選択肢を考える中で、この制度が役立つこともあると思います。
僕の経験が、費用の面で迷っている方の参考になればうれしいです(^^)
制度の確認日:2026年10月9日
給付の対象・金額・手続きは個別の状況で異なります。受講前に、最新の公式情報と、お住まいを管轄するハローワークで確認してください。